ニキビの跡
一度できたニキビは、二つの悩みをひとにもたらします。
一つは、顔にできたニキビそのものであり、もうひとつは過去にできたニキビの跡です。
ニキビは、白ニキビや黒ニキビの段階で治してしまうのが本来は望ましいのですが、
ニキビに悩んでいる人の多くは、炎症や痛みをともなう赤ニキビや黄ニキビにまで進行しています。
ニキビが赤ニキビや黄ニキビにまで進行してしまうと、
アクネ桿菌は炎症で毛穴の中の細胞壁に損傷を与えます。
つまり、皮膚の健康な組織を破壊して、瘢痕を作ってしまうのです。
この時、過度な洗顔などすると、炎症がさらに悪化し
瘢痕がますます悪化することになるので注意しなければなりません。
もちろん、正しい洗顔をすることは、ニキビの治療や予防のたに必要ですが、
間違ったやり方や過剰な洗顔は逆効果になるので気をつけなければなりません。
皮膚に炎症を引き起こしている赤ニキビや、膿まで出ている黄ニキビは、
なおったあとにも、皮膚の表面がデコボコになるニキビ跡が残る原因になってしまいます。
このような場合、炎症や化膿は皮膚の表面の表皮層だけでなく、
その下にある真皮層にまで及んでダメージを与えているのです。
こうして組織が傷ついているところで、さらに強くこすったりツメで潰したりすると、
真皮層がえぐれてしまい、大きな凹状の跡が残ってしまいます。
真皮層までえぐれてしまうと、皮膚のハリや弾力を作っている
コラーゲン、エラスチンといった物質を生成する組織が傷ついたり失われることになり
元の健康な皮膚を取り戻すことが困難になってしまいます。
また、デコボコのニキビ跡ばかりでなく、皮膚が薄くなってケロイド状になったり
色素沈着がに残ってしまうこともあります。
ニキビうがどの段階でも、「たかがニキビ」などとタカをくくらずに、
一刻も早く治すことが必要です。